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体内時計を調整しているメラトニン

睡眠ホルモン「メラトニン」

メラトニンは脳の松果体(しょうかたい)と言う部分から分泌されるホルモンです。
メラトニンには睡眠と覚醒のリズムを調整し、自然な眠りを誘う作用があります。このためメラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。

 

メラトニンの役割

眠りを誘うホルモン

メラトニンの一番大きな役割は「睡眠ホルモン」としての働きです。
メラトニンには、呼吸や脈拍を安定させ、深部体温や血圧を低下させ、体を睡眠の準備に向かわせる作用があります。また副交感神経に働きかけることによって気持ちを静め、自然な睡眠へと導いてくれます。

その他の作用

メラトニンには睡眠ホルモンとしての働きの他に、抗酸化作用が有ることも明らかになっています。
体にたまった老廃物や酸化ストレスを取り除くアンチエイジング効果や、疲れをリセットする作用があります。
 
またその他にも性腺刺激ホルモンを抑制する性腺抑制作用や、色素細胞に対する退色作用などもあります。

 

メラトニンの分泌量

概日リズムとメラトニン

メラトニンの分泌量は、主に光によって調整されています。
朝、光を浴びると体内時計が一度リセットされるかたちとなります。またこの時メラトニンの分泌も止まります。

光を感じている昼の時間帯は、メラトニンの分泌量は抑制されていてます。
目覚めてから14~16時間ぐらい経過すると、体内時計からの指令が出て再びメラトニンが分泌されます。その後徐々にメラトニンの分泌が高まり、その作用で体の深部体温が低下して眠気を感じるようになります。
 
メラトニンの分泌量は午前2時~3時頃にピークに達し、朝に向かって分泌量は徐々に減少していきます。

年齢によるメラトニンの減少

メラトニンの分泌量は年齢によっても変化します。
生後約3ヶ月まではごく少量のメラトニンしか作られていませんが、成長とともにメラトニンの分泌量は増加していきます。

脳の松果体が発達する6才~7才頃には分泌量が最大になり、思春期を迎える16才頃から今度は減少していきます。

そして60才を超えると、夜間になってもメラトニンの分泌量は昼間と同じくらいに少なくなってしまいます。
年をとると夜中に何度も目が覚めたり、朝早く目覚めたりするのは、メラトニンの減少によって体内時計の調節機能が弱まっているためと考えられています。

 

メラトニンの体内合成

トリプトファン

トリプトファンは人の9つの必須アミノ酸の内の1つです。
セロトニンやメラトニンの元になる物質で、肉類や魚介類の他、牛乳、納豆、豆腐、味噌などの大豆製品のタンパク質に多く含まれています。

セントロニン

セントロニンは「5-水酸化トリプタミン」と呼ばれ、最近では「幸せホルモン」などとも呼ばれています。
セロトニンは、トリプトファンに2種類の酵素が働いて5-ヒドロキシトリプトファンを経てセロトニンになります。
 
セントロニンの合成分泌には日光が欠かせませ。睡眠ホルモンであるメラトニンをしっかりと作り出すためにも日中にしっかりと日の光を浴びておく必要があります。

またセロトニンはメラトニンを生成するだけではなく、ドーパミンやノルアドレナリン等をコントロールする「神経伝達物質」とも呼ばれています。
セロトニンには精神を安定させる作用があり、セロトニンが不足すると、うつ病や不眠症などの精神疾患に陥りやすいと言われています。

メラトニンの体内合成

睡眠ホルモンのメラトニンは人の体内で生成されます。

まず必須アミノ酸であるトリプトファンに2種類の酵素が働いて、5-ヒドロキシトリプトファンを経てセロトニンになります。

このセロトニンにさらに2種類の酵素が働いて、N-アセチルセロトニンを経てメラトニンが合成されます。

このように睡眠に重要なホルモンであるメラトニンは、トリプトファン → セントロニン → メラトニン と体内で合成されているのです。